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フケについて

2014年02月06日(木)

先日、北海道新聞の取材を受け『フケ』についてお話ししたのですが、このフケについての記事が平成26年1月29日の道新朝刊生活欄に載っておりました。

フケでお悩みの方も多いかと思います。

記者の方が書いた記事をそのまま、ここに転記させていただきますネ。

お読みいただいて少しでもお役に立てれば幸いです。

 

フケ防ぐには生活習慣改善 (2014/01/29)

シャンプーの効果、限定的 食生活見直し、睡眠十分に

頭皮から出る「フケ」は不潔な印象を与えて悩ましい。だれでも一定程度は出ているが量が多いと対策を考えたい。シャンプー剤の選び方や洗髪の仕方に対策を求めがちだが、専門家は生活習慣の改善の大切さを強調している。(安藤徹)

 「洗っても洗ってもフケが出る。肩口に白い粉をまいたみたい。どうしたら治まるの」。札幌市の40代の主婦は嘆く。シャンプー剤は3種類試し、一時的に効果が出るものの、すぐに戻ってしまうという。

 グレイス皮膚科クリニック(札幌市中央区)院長の安居千賀子医師によるとフケとは頭皮の角質細胞が古くなってはがれ落ちたもの。「新陳代謝によって生じるので、発生すること自体は自然なこと」と話す。

 フケには大きく分けて「乾性フケ」と「脂性フケ」の2種類あり、乾性フケは乾いてパラパラしており、冬に多い。脂性フケはややべとついている。それぞれ原因、対処法が異なる。

 乾性フケは、頭皮の乾燥が原因。人の皮膚は頭皮も含めて皮脂と汗の混じった皮脂膜で覆われている。皮脂膜は肌の水分の蒸発を防ぐふたの役割をしているが、皮脂が不足するとふたがなくなり、その結果水分が蒸発し、乾燥する。

 皮脂の不足には、加齢による分泌低下が影響している。また気温が低下すると寒さで皮膚表面の血管が収縮。新陳代謝が悪化し分泌量が減る。偏った食生活も新陳代謝が悪くなり、頭皮に十分な栄養がいかなくなる。

 このほか、アトピー性皮膚炎などの体質が乾燥肌や皮脂の不足に関係する。

 一方脂性フケは、皮脂の過剰な分泌が主な要因。皮脂が増えるとこれを好むマラセチアという菌が増える。マラセチアは頭皮に刺激を与える脂肪酸の発生に関係しているといわれている。この脂肪酸が増えると頭皮への刺激が強くなり、脂漏性皮膚炎などの炎症を起こしてフケが発生することもある。

 皮脂の量は男性ホルモンが影響する。精神的なストレスは男性ホルモンを増加させ、皮脂が増える。夏場の暑さや湿度によって汗をかくと皮脂量も増える。皮脂の分泌をコントロールする役割があるビタミンB群(B2やB6)は、糖分を分解する時に消費される。従って糖分を取りすぎるとビタミンB群が少なくなり、皮脂の分泌量も増える。脂身の多い肉や乳製品に多く含まれる飽和脂肪酸は皮脂の分泌を促進させる。

 乾性フケの対処は、皮脂を取り過ぎないこと。洗髪のし過ぎは禁物だ。爪を立てて洗うのは最も良くない。またシャンプー剤は頭皮に残さないよう、しっかりすすぐ。シャンプー剤は量を少なめにして、洗浄力の強いものは避ける。安居医師は「中高年世代以上は加齢によって皮脂の分泌が少ないので、汗などで汚れた時以外は洗髪は2、3日に1回でも良い」と指摘する。

 脂性フケの対策は食生活改善が重要で、レバーや赤身の肉、魚などに含まれるビタミンB群を適度に取るほか、スナック菓子などの菓子類やバターや肉の脂身など動物性脂肪が多い食べ物を控える。洗髪は十分に行う必要があるが、安居医師は「皮脂を取り過ぎると、体は皮脂を補おうとするためにかえって分泌量が多くなることがある」と注意する。

 乾性フケ、脂性フケのどちらについても安居医師が強調するのは生活習慣の改善だ。「シャンプー剤の効果は限定的。食生活を見直し、十分睡眠を取ってストレスを解消することが大事」と話している。

 ただし、フケの原因が乾癬(かんせん)や頭部白癬(はくせん)といった病気が原因となっている場合もある。日常生活の改善でもフケが治まらない場合は皮膚科で診てもらうと良い。

 

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