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口角炎について

2011年09月15日(木)

北海道新聞の朝刊(9月14日)の『学んで治そう』欄に、読者の方の質問にお答えして、口角炎について簡単にですが説明させていただきました。

 

これからの季節、乾燥が強くなり口唇炎・口角炎に悩まされる方が多くなるのではないでしょうか?

新聞と同じ内容のものをここにも載せておきますね。

少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

 

Q 8歳の娘は1年ほど前から口の両端が切れるようになりました。薬を塗ると2~3日で治りますが、またすぐに切れてしまいます。あくびや大きな口を開けて食べたたときも切れます。原因は何でしょうか? また、何科を受診すればいいのでしょうか?

<回答>  グレイス皮膚科クリニック   安居千賀子

唇の横端の部分である口角 に亀裂(ひびわれ)や発赤、びらん、かさぶたが生じている状態を「口角炎」といいます。亀裂があると口を開けるたびに引き裂かれるように痛み、とてもつらいものです。

一般に原因としては①カンジダ (カビの仲間)感染②細菌(ブドウ球菌、連鎖球菌など)感染③食物などによる接触皮膚炎④アトピー性皮膚炎⑤ビタミン欠乏症⑥鉄欠乏性貧血などの全身性疾患-などが考えられます。

角層が常時水分を含み、ふやけていると細菌や真菌が カンジダなどが繁殖しやすくなります。唾液の分泌量が多い人、口を半開きにしている人などは、口角部口角の皮膚が唾液でふやけていることが多く、カンジダや細菌の感染で口角炎を発症しやすいため注意が必要です。

逆にアトピー性皮膚炎などで乾燥状態が強いと、ちょっとした力で口角部口角の皮膚に亀裂が生じることもあります。痛いからと、なめて唾液で潤すとかえって乾燥状態が強くなり、亀裂や発赤が悪化しかねません。

どのような原因でも、なめない、ぬぐいすぎない、室内を乾燥させすぎないことが重要です。辛い物は控えましょう。歯みがき粉も刺激となるので、口角についた歯みがき粉は水で落としてあげましょう。

薬を塗って治った後も白色ワゼリンなどを口角に塗り、適度な保湿を心がけるるとよいでしょう。それでも繰り返すなら、やはり皮膚科に相談し、原因を調べてもらうことが大切です。

 

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